「消失点」


los apson?

CDを買って外へ出ると

スーツの男が横切った


「...がない......しょが...い........ばしょがない...」

いばしょがない...居場所がない...居場所が―」

しな垂れた頭

その重みだけで身を運び

意思なき足に左右へ振られ

住宅街の方へと消え失せた


その日の深夜

鯨の声をはじめて聴いた

遠のく希求が存在の果て

深海が揺れる

返事はない